
斑鳩町農業委員会(澤田昌巳会長)は、農業委員が講師となって町民にジャガイモの植え付けから収穫までの農業体験など食育活動に積極的に取り組んでいる。
これは「じゃがいも楽耕(がっこう)」という取り組みで、遊休化した農地を解消し、有効活用している農業委員会活動のPRと地産地消を目的とするもの。全4回で、初心者から経験者まで、老若男女問わず約50人が参加した。
初回は参加者が管理する区画を決めた後、農業委員が栽培に必要な肥料の説明や鍬の使い方を指導した。参加者自らが鍬を使って土に肥料を混ぜ込み、種芋を切って、ジャガイモを植え付けた。
農業委員がサポートをしながら芽出し作業、草取り作業を経て、最終回は収穫を行った。自分たちが育てたジャガイモの大きさを見て参加者からは笑みがこぼれ、1組3~4キロものジャガイモが収穫できたことで、いっぱいになった袋をうれしそうに持ち帰った。
体験が終わった後に質問の時間を設けたことで、ジャガイモだけでなく他の野菜栽培に関することや、家庭菜園で困っていることなど、個人的に農業委員に相談する様子が多く見られたという。
澤田会長は「自分たちの活動を通じて、子どもたちをはじめとする町民に農に触れる機会を提供することで、農業への理解を深めてもらえれば」と話す。

(全国農業新聞 令和7年9月5日号掲載)