大和トウキで「ならこすめ」発売! ~遊休農地解消にも一役~(明日香村農業委員会)

 明日香村安部山の集落営農組織「えいのうキトラ」(山本雅義会長)は、地域特産物「大和トウキ」を使った化粧品などのPRイベント「当帰(とうき)祭」を9月30日に開催しました。
 大和トウキ(セリ科の植物)は、漢方薬の原料となる薬草で、同組織と行政・企業が連携し、化粧品「ならこすめ」を開発しました。高松塚古墳壁画をあしらったデザインの限定パッケージで、10月1日から村内の直売所などで販売されています。
 同組織は、「集落の農地は自分たちで守ろう」と地元農業委員らが呼びかけ、平成17年に水稲・大豆を生産する組合として設立。平成21年から遊休農地(約20アール)を活用した大和トウキの栽培に取り組んでいます。
 当日は、商品化された化粧品のPRをはじめ、大和トウキの栽培状況の見学や同組織が栽培する野菜の収穫体験などがおこなわれました。来場した参加者からは「農業者の方々が手がけた商品なので一度は使ってみたいですね」と好評でした。
 また、村農業委員会も食農教育の一環として参加し、同組織が栽培した黒大豆を使った料理の試食会やレシピ提供などイベントを盛り上げた。
 山本会長は「今は新しい品目の薬草にも取り組んでいます。今後も地域農業の活性化を目標に遊休農地の活用を進めていきたい」と奮闘する。

平成24年10月12日 全国農業新聞掲載