協力して荒廃農地を集約化(大和郡山市農業員会)

大和郡山市の飯田会長(中)と
サポートセンターの担当者(左)・担い手の空土の代表(右)
今後も協力して耕作放棄地の解消に向け頑張って
いきたいと話す大和郡山市の飯田会長(中)と
サポートセンターの担当者(左)・担い手の空土の代表(右)

 大和郡山市農業委員会(飯田会長)は、「なら担い手・農地サポートセンター」(農地中間管理機構)と協力し、同市額田部北町地区において、荒廃農地を含め約4.5ヘクタールの農地を(株)空土(くうど)に集約・集積化した。
 大和郡山市では、約26ヘクタールもの荒廃農地があり発生防止・解消が課題となっていた。同農業委員会では、少しでも市内の荒廃農地の解消に向け、モデル展示圃での酒米づくり等の活動を行っている。
 同地区においても、近年担い手不足から農地の荒廃農地化が進み、この発生防止解消に向け、同農業委員とサポートセンターが協議し、同地区を荒廃農地解消重点地区に設定する事となった。
 まず、中間管理事業や耕作放棄地再生事業の内容を同農家組合役員に説明する所から始め、荒廃農地の所有者等に対しても個別訪問を行い、協力の依頼を行った。
 その結果、同地区で約2.3ヘクタールの農地を同センターの荒廃農地再生事業により農地に戻し、農地の貸し出し希望のあったものも含め約4.5ヘクタールの集積・集約化を図った。
 最初は㈱空土に農地を預ける事に疑問を抱いていた農家も、何十年も荒廃農地であった土地に水稲を作付けされる光景を見て、同地区で(株)空土は信頼され、翌年から貸付希望者が増えた。
 同農業委員会の飯田会長は「農業委員会としてサポートセンターと連携しこれだけの農地を解消できたのは県内で初めての取り組みであり、今後も荒廃農地の解消に一層取り組みたい」と意気込みを語る。

(平成30年1月19日 全国農業新聞)

額田部北地区の以前の状況
耕作放棄地再生事業活用後の額田部北地区